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(邦画)『二十四の瞳』~名作の紹介とあらすじ~

女教師と12人の生徒の絆

4hitomi

日本映画史上に残る不朽の名作と言われたのが、二十四の瞳です。
小説を元に作られた映画で、瀬戸内海に浮かぶ小豆島を舞台にした、小学校の女教師と12人の生徒達の物語です。
自然に囲まれた平和な島で暮らしていた女教師と12人の生徒が、第二次世界大戦に巻き込まれた事、その後の事が描かれています。

登場人物

監督は木下恵介さんです。
リメイクやテレビドラマ化もされていますが、最初に映画となったのは1954年です。
お時間がある方は、こちらのサイトもどうぞ。
>>http://24hitomi.or.jp/top/japanese_story.html

女教師の大石久子役は高峰秀子さん、久子の夫役は天本英世さん、久子の母親役は夏川静江さんが演じています。
他にも分教場の男先生役を笠智衆さん、男先生の妻役を浦辺粂子さん、他にも清川虹子さんや、田村高廣さんなど昭和の名優が勢ぞろいしています。

あらすじ

1928年に女教師の大石久子は新任として、小豆島の分教場に赴任しました。
当時ではまだ珍しい自転車に乗って通勤していた久子を、島の人々はモダンガールと呼び少し奇異な目で見ていました。
1年生12人のクラスの担任になりますが、慣れない田舎の習慣に悪戦苦闘しながら、良い先生になろうと頑張ります。

そんなある日生徒たちのいたずらで、落とし穴に落ちてしまった久子は、アキレス腱断裂という重症を負います。
長期間学校を休む事になりますが、生徒達は先生に会いたい一心で、遠い道のりを泣きながら見舞いにいきます。
生徒たちと打ち解けたと思えた矢先に、久子は本校に転勤となり、生徒たちと離れ離れになります。

その後軍事教育に嫌気が差した久子は教師を辞めます。
結婚し子供もできて幸せに暮らしていた久子ですが、時を同じくして第二次世界大戦が開始。
久子の夫は戦争に駆り出され戦死してしまいますが、その後母親と末娘も亡くなってしまいます。

長かった戦争が終わり、久子は再び教壇に立つ事になりました。
クラスにはかつての教え子の子供もいますが、名前を読み上げると懐かしさや悔しさが蘇り久子は泣いてしまいます。
そんな久子に生徒達は、泣きミソ先生とあだ名を付けます。

そしてかつての教え子たちとの同窓会が開かれる事になり、生徒たちとも再開します。
生徒の1人だった磯吉は戦争のせいで失明してしまいます。
しかしまぶたには1年生の時に撮った記念写真が鮮明に刻まれており、皆に記念写真を指さしながら全員の位置を示してみせるのです。
映画ではこの時、指をさす位置がずれていて、涙を誘うシーンとなっています。

実際に久子が分教場で子供たちに教えた期間はわずかでした。
生活が苦しく希望通り進学できない子供に、大人の言い訳をする事なく、先生は何もできないけど一緒に泣いてあげる事ができる、という正直な姿勢で生徒と向かい合った事で、短期間でも深い絆が生まれたのでしょう。
戦争を知っている世代も、戦争を知らない世代もいろいろな意味で、戦争をもう一度見直し、平和とは何かを考えさせられる作品です。

ゆたらい通信.com