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(邦画)『ハチ公物語』~名作の紹介とあらすじ~

けなげなペット

hatikoumonogatari

日本にはたくさんの名作と言われた映画がありますが、その中には実話を元にした感動の作品もあります。
ハチ公物語といえば、誰もが知る名作であり、ハリウッドでもリメイクされ話題となりました。

1987年8月1日に公開されますが、映画では事実と異なる部分があり、一部では犬の扱いがひどすぎるとあまりよく思わなかった人もいました。
実際には主人亡き後、ハチ公は新しい飼い主に引き取られ可愛がられますが、映画では元飼い主の娘に虐待され捨てられ、飼い主ばかりでなく家をなくし死んでしまうという悲しい結末となっています。

しかし映画は当時でも、配給収入が20億円を超える大ヒット作となっています。
配給元は松竹ですが、事実とは異なる脚本が少しだけ残念な気もします。

登場人物

監督は神山征二郎さんです。
ハチの飼い主上野上野秀次郎役には仲代達矢さん、秀次郎の妻静子役は八千草薫さん、娘の千鶴子役は石野真子さんです。
他にも山城新伍さん、三木のり平さん、菅井きんさん、長門裕之さん。田村高廣さんなど、今思っても豪華なキャストとなっています。

あらすじ

ハチは1924年に秋田犬として、秋田県大舘市で生まれます。
生後50日で鉄道に乗せられ、東大農学部で教授をしている上野秀次郎の元にやってきます。
とても犬が好きだった秀次郎は、病弱だったハチを自分の寝室に寝かせるなど、とても可愛がります。
ハチも秀次郎にはとてもよくなつき、やがて通勤のお供をし駅まで送り、迎えに行くのがハチの日課となりました。

そんな幸せな日をすごしながら、ハチが秀次郎の元にやってきてからわずか17ヶ月で、秀次郎は急病で倒れ、帰らぬ人となってしまいます。
しかしハチにはそんな事情が理解できるはずもなく、毎日駅に向かい自分を可愛がってくれた主人の帰りをひたすら待ち続けます。

一家の主が亡くなった事から、妻の静子は家を出払います。
ハチは駅で待っていても主人が戻らないので、もしかしたら家に帰っているかもしれないと家に戻ってみるのですが、今は違う人が住んでおり、ハチを追い払います。
しかしハチは毎日決まった時間に渋谷駅に向かいます。

帰るはずのない主人を待ち続けるハチの姿を見た人々は、恩を忘れない忠犬と褒めたたえますが、実際にはハチには恩というよりも、ただただ愛してやまない主人に会いたい一心だったのでしょう。
渋谷駅に通い続けたのも、いつか自分を愛し可愛がってくれた主人が戻ってきて、自分の頭を撫ででくれると信じていたからに違いありません。

涙なしでは見られない感動作です。
渋谷駅にはハチ公の銅像が建てられていますが、一度戦争の時に金属提出のため撤去されています。
戦後新たに銅像が建てられ現在のハチ公像になりました。
ちなみにハチ公というのは、上野教授が呼び捨てにする事にためらいがあり、敬意を評しハチ公と呼んでいた事から、ハチ公となったそうです。

ちなみにハチの主人だった、上野秀治郎さんが教授をしていた東京農大では、教授に飛びつき喜ぶハチ公の銅像が新たに建てられています。
これは長期出張に出かけ戻ってきた主人を見つけ、久しぶりの再会に全身で喜びを表す様子を再現したそうです。
映画では少し悲しい結末ですが、実際にはとても幸せに暮らしていた事がせめてもの救いです。

ゆたらい通信.com